文学、太宰治、抱瓶、木版画、武井武雄、畦地梅太郎、関野純一郎、初山滋、戦前初版本をお譲りいただきました[江戸川区葛西にて]


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本日は買取品のなかから文豪・太宰治の書籍をご紹介したいと思います!


太宰治「斜陽」「晩年」初版本

『斜陽』 新潮社 昭和23年3刷
『斜陽』 新潮社 昭和23年
『斜陽・人間失格 その他』改造社 昭和26年

『第一篇小説集 晩年』 砂子屋書房  昭和16年
『晩年』 新潮社 昭和13年
『晩年 養徳叢書15』 養徳社  昭和21年

 

八十八夜 お伽草紙 如是我聞

『八十八夜』 南北書園 昭和21年
『お伽草紙』 南北書園 昭和23年
『如是我聞』 新潮社 昭和23年

 

人間失格

以上のように、違う出版社から出された同一作品の書籍が蒐集されており、その当時から太宰マニアというのが存在していたのでしょうか?
太宰といえば戦後の混乱期に花開き、その混乱のなかで心中事件を起こしあっけなくこの世を去ったというイメージが強いのですが、この戦後の混乱というのは想像以上のもので、「戦後に本当の戦争がはじまった」といわれるように戦時中よりも食料事情が極端に悪くなって、今までの道徳や秩序はすべて覆されたという世の中。
終戦直後に没落していく華族の姿を描いた太宰の「斜陽」や、坂口安吾の「堕落論」などは生きる目標を失った若者たちの大きな支持を集めたといわれております。

またこの終戦直後の書籍の奥付には、大体「配給元 日本出版配給統制株式会社」との記載があるかと思いますが、日本出版配給統制株式会社とは出版物の管理を目的とした機関で1940年に設立。その同機関が1944~1949年まで使用した名称であり、戦時中から戦後混乱期に出版す場合は「配給元 日本出版配給統制株式会社」の管理下で奥付に同機関の名称の記載がない書籍は取次店で販売が不可能だったそうです。しかしGHQから指示があり1949年には解散になりました。

「統制」という言葉を見るとどことなく息苦しさを感じますね。


また来年は太宰の没後70年!もう70年も経過したんですね…
大人になると名作ものを読むことが億劫になりがちですが、改めて太宰治の著作を読んでみたいと思います!

 

byこばちゃん
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