明治、大正、昭和の紙もの、資料をお譲りいただきました
先日は東京都江東区のお客様より、明治~昭和期の古い紙もの・資料を多数お譲りいただきました。貴重な資料のため、何回かに渡ってご紹介をさせていただく予定です。

明治~昭和期の古い紙もの・資料
背にタイトルが付されています。『古債券類』『日露戦役新聞号外集』『大東亜戦争のあと』『日清日露の砲煙のあとを尋ねて』といった具合に、古い資料にタイトルが付され、スクラップされています。
今回は比較的雑多な、生活文化や経済活動全般に関する資料として、『今と昔 時代のうごき』を開いてみます。こちらは分厚く、資料数としても豊富で、専門家ではない私でも興味をそそられる内容です。「その他・文化」のようなカテゴライズだったのかもしれません。
例えばこんなものがありました。

昭和のプロレス国際試合の観覧チケット
こちらはシャープ兄弟が来日した際のプロレス国際試合のチケットです。
カナダ出身のベン・シャープ/マイク・シャープの兄弟によるタッグチームで、ヒール役として日本のプロレスブームの火付け役となったそうです。
世界王者として、昭和29年(1954年)に初来日し、国際試合が行われました。力道山&木村政彦とのタッグマッチは日本テレビとNHKで同時中継され、さらには新橋駅前広場の街頭テレビには2万人の群衆が殺到したそうです。なかなか今では考えられない盛り上がりです。
こちらのチケットの右端に押されている入場時のスタンプの日付は「31.5〜」となっております。おそらくは昭和31年(1956年)の再来日時の試合のものと思われます。
ここまでの情報はシャープ兄弟のWikipediaページに依拠していますが、昭和31年の箇所には千葉県で開催された情報が載っておりません。
しかし、このチケットの存在はこの試合が開催されたことの根拠の一つと言えそうです。大袈裟かもしれませんが、実際に過去の資料、文献にあたるということは歴史学において重要だと感じます。極端に思考実験をしてみましょう。この世界にこちらの入場チケットとWikipediaしか資料が残っていないと考えてみると、このチケットがどこかに消失し、Wikipediaの情報だけが残り続けると、歴史はおそらく変わってしまうのではないでしょうか。実際の歴史の営みはそんなに脆弱なものではないかと思いますが、一次情報に触れなくともそれなりに情報発信ができてしまうことを内省します。
くまねこ堂では人間が築いてきた歴史の一助となるよう、古い貴重な紙ものはどんな状態でも見せていただき、できる限り残していきたいと考えております。特にご親族の残されたもので価値がわからない方は、できればご自身で破棄するなどのご判断は避けて、専門の方、目の効く方にお見せいただくことをお勧めします。もちろん当店も大歓迎でございます!お気軽にお電話、メール、LINEなどでご連絡くださいませ。
改めましてこの度は貴重な資料をお譲りいただき、誠にありがとうございました!
くまねこ堂では、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、幅広くお品物の買取を行っております。
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小野
買取品目・ジャンル | 紙モノ・資料 |
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出張先・エリア | 東京都江東区 |
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