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本日は買取品の中から、「芸人の肖像」小沢昭一(ちくま新書)、「瞽女うた」ジェラルド・グローマ―(岩波新書)をご紹介したいと思います!

個性派俳優として名を馳せた小沢昭一さんは俳優業でも大きな足跡を残されておりますが、それ以上に長年芸能史の発掘をされ続けた優秀な研究者としての足跡も多大なものではないでしょうか?
1960年代後半から芸能の源流を取材してまわられ、旅芸人およびそれらの諸芸を「放浪芸」と名づけたことによって、写真や著書、あるいはレコードで多くの人々に日の目をみたことのよって芸が継承されるきかっけともなったそうです。
また、今となっては触れることのできない芸が小沢さんによって記録されており、芸能史において大変貴重な著書となっております。
例えば浪曲(浪花節)といえば、義理人情や忠君を歌い上げる堅苦しいイメージがありますが(それはそれで楽しいのですが)、1970年代に再ブレイクした廣澤剽右衛門さんは悪声が特徴で、「雪月花三人娘」という笑がふんだんに取り入れられた庶民の寄席浪曲で人気を集めました。
堅いイメージになる以前の庶民のなかの浪花節を継承する最後の名人として、昔の音曲が
お好きな方には是非オススメをしたい方です!

それから更に古くから、そして長く庶民の心に寄り添ってきた民俗の中の芸能として、青森県で活動を行うイタコも取り上げられています。

イタコで有名なところといえば恐山ですが、一年中常勤(?)しているわけではなく、季節限定の商売だそうです。(ちなみに私が恐山に行ったときにはイタコさんはいらっしゃいませんでした)
芸なのか?と思うふしはありますが、こちらも小沢さんならではの考察で今となっては貴重な記録になっているのではないでしょうか。

また、もう一冊の「瞽女うた」も印象的な一冊。
「瞽女」は「ごぜ」と読み、生まれながらにして目の不自由な北陸地方出身の女性が、複数人でチームを組んで歌や三味線を披露するために雪深い田舎町を旅することを指し、今となっては信じられないような女性や障がい者差別ですが、帯にある「それほど昔ではなかった」の言葉にドキリとさせられます。
このような情景を題材にした映画には「はなれ瞽女おりん」や「津軽じょんがら節」などがありますが、本書をみると1970年代まで瞽女という習慣が存在していたということに驚きを隠せません(最後の瞽女といわれた方は数年前まで存命でおられました)

日本の民俗学でも特に気になるところですが、元は同じ源流からうまれながら時代を経ていくうちに派生し、違う支流では今の華やかな芸能界のたどり着いたかと思うと感慨深いところがあります。
芸能の世界を見直してみる機会にこちらの書籍如何でしょうか?

byこばちゃん


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