陸軍三等獣医が中国(清)の武昌から送った手紙をお譲りいただきました!

 千葉県千葉市中央区のお宅に買取に伺わせていただきました! ありがとうございます!

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 最近は寒暖差が大きく、さらには異例の大雨に見舞われることも珍しくなくなりました。海外の気候も、かつての記憶と違ったものになっているかもしれません。とはいえ、気候は変われど、地形は旧来の形を保っているということもあり得るでしょう。

 本日はそのような気分との関連で、あるお宅からお譲りいただいた、中国の湖北省の洪水に関する手紙を紹介したいと思います。具体的な人名などを伏せてのお知らせとなること、何卒ご了承ください。

 差出人は清国湖北省武昌府城内大都司衛陸軍将校講習所内の陸軍三等獣医の方で、その封書は日露戦争直後の1906年の9月上旬、日本内地の知人に宛てて送られたものです。

武昌の洪水(1906年)

 

 この手紙は「寒暖計が九十度(約摂氏30度)以下と相成り大いに凌ぎ易く御座候」と始まるわけですが、続く文章からは、先月からの大洪水がなかなか収まらない状況に困惑している様子が表れています。差出人の三等獣医によれば、武昌の地形は「摺鉢の如き地形なるところへ揚子江の水が流出せらる故」、いったん洪水が起きてしまうと「自然の蒸発を待」つ以外にないとのことです。

 実は当時の清国では、水害は農作物への打撃や感染症拡大の原因にもなるなど、さまざまな分野において深刻な被害をもたらし続けていました。後の話ですが、中華民国の時期では、この問題はより複雑になります。中国政府は国際連盟から技術協力を受けて治水に努めますが、そうした国際的な協力事業は成果だけを単純に挙げたわけではありませんでした。そこには資金の問題、各国政府の間での利害関係の問題もからみ、治水行政であっても政治・軍事上の対立から無縁ではいられない状況が生まれました。むしろ、交通や公衆衛生に関わる治水行政の性格を考えれば、予算配分の問題や軍事的思惑と深く関わってしまうのは当然というべきかもしれません。

 今回紹介した手紙は、日々の天候について書いた日常的な内容ではあります。しかしながら、意外にも中国の近代化や中国をめぐる国際関係に関する重要な問題であった治水行政を思い起こさせる点で、非常に興味深いものでした。今後この件について、より詳細な内容をお伝えできる機会や、関連図書を入荷した際などに再度ふれたいと考えています。

小野坂


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買取品目・ジャンル 古本(戦争・平和)
商品名・作品名 清国湖北省武昌府城内大都司衛陸軍将校講習所・陸軍三等獣医の書簡(1906年)
出張先・エリア 千葉県

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