山県有朋関係文書が入荷しました~歴史的傾向と一瞬のニュアンス

 先日は、神奈川県横須賀市のお客様より、プレイボール全巻セット、ハヤカワ、創元SF文庫、古本(民俗学、歴史、画集)の買取のご依頼をいただきました。貴重な品々をお譲りくださり、ありがとうございます!
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 大手新聞社の文化担当の方よりお譲りいただいた書籍の中より、現在はアマゾンで価格が高騰しているこんな本を見つけました。

山県有朋関係文書

 尚友倶楽部山県有朋関係文書編纂委員会編『山縣有朋関係文書』第1巻(山川出版社、2005年)です。これは主として、山県有朋宛に送られた書簡を翻刻し五十音順に配列した史料集です。近代日本の政治指導者としての山県の重要性については、あらためて述べるまでもないでしょう。第1巻は「あ行」および桂太郎までが所収されています。桂太郎は、山県の後継者にあたり、明治末~大正初に三度首相になった人物です。その桂の項目では、第3次桂太郎内閣の崩壊をハイライトする1913年の大正政変に関する、山県による覚書も付されています。

 ところで、本日11月12日は、近代日本史において重要な出来事があった日付です。そして1921年というと山県の最晩年(山県は1922年没)にあたります。その出来事とは、第一次世界大戦後の中国や太平洋をめぐる国際秩序を規定していく重要な国際会議が、アメリカの提唱によってワシントンで開かれたことです。このいわゆるワシントン会議では、主に日英米の軍艦の保有比率を定めたり(海軍軍縮条約)、中国における門戸開放、新たな勢力範囲の設定を禁止することを定めた多国間条約が締結されました。

 この会議への参加にあたって日本は、大幅な政策変更を余儀なくされました。というのは、それまで日本は、第一次世界大戦初期に中国にあったドイツの権益を占領したり、大戦末期にはロシア革命に干渉するためにシベリアに出兵するなど、拡張主義的な対外政策をとっていたからです。そこからの転換を日本が迫られるようになった重要なきっかけが、このワシントン会議といえます。

 この時期の山県宛の書簡は、山県の体調を気遣うものが多いですが、内政・外交に様々な転換点に直面していた山県に気の休まる暇はありませんでした。それら書簡の中には、政局がらみのきわどい内容も見受けられます。たとえば、1917年から臨時外交調査委員となり、シベリア出兵の決定に関与していた伊東巳代治(あ行の巻なので当然彼も収録されています)などは、時候の挨拶もそこそこに政局談義に突入しています。

 大筋の時系列を念頭に置きつつ、個人的な書簡を読むことで、妙なニュアンスを感じ取ることができますね。書簡の史料集にはこういう楽しみがあります。

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小野坂


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