買取事例
うきうき出張買取(*’▽’)
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
11月22日の天気は雨
この季節は街中で山茶花を見かけることもおおくなり、
雨に濡れた山茶花もまた美しく、見かけて嬉しかったです。
さてさて、わたくしお久しぶりの出張買取へ
同行させていただけることとなり気分もうきうき。
本日のお客様ご自宅を改築されることのこと。
ゲームミュージックCD、映画サントラ、DVD、コミックセット、
レコード、昭和レトログッズ、など様々なお品物の
整理のお手伝いをさせていただきました。
コレクターもののお品物も多数あり、
集めていたお話しなどお聞きすることができ、
お客様が大切に集めていらっしゃったんだなぁと感じました。
レトロものなど好きな店主の背中もなんだかうれしそうです。
くまねこ堂では 珍しいもの・マニアックなものなど大歓迎です!
お問い合わせはお電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にどうぞ。
スタッフ一同心よりお待ちしております
hawaii
ビジネス書、教養書をたくさんお譲りいただきました!
先日、中央区築地へ出張買取に伺わせていただきました。
ご依頼ありがとうございました<(_ _)> お譲りいただいた中で私が気になった本を紹介させていただきます。
◀鎌田實著『〇に近い△を生きる「正論」や「正解」にだまされるな』ポプラ社2013年
鎌田さんは「頑張る」という正解と「頑張らない」という別解があるとおっしゃっています。もちろん頑張ることを否定しているわけではなく、頑張らないと言いながらもなんだかんだで頑張ってしまう多くの人に、頑張るという「正解」=(〇)だけではなく頑張らないという「別解」=(△)、〇に近い△という柔らかな生き方もあるということを教えてくれる優しい本です。
この本には、〇でも×でもなく無数にある(△)の生き方を選ぶことの大切さ、「別解力」の磨き方などが書かれています。
自分だけではなく他人の△も受け入れてあげることも大事なことなのだろうなーと思いました(*^^*)
気になる方は是非!
しおり
石ノ森章太郎の1960年代の作品を出品中です!
横浜市中区山手町のお宅に買取に行かせていただきました。ありがとうございます!
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今回は、『仮面ライダー』の作者、あるいは『マンガ日本経済入門』、『マンガ日本の歴史』といった一連の学習マンガの作者として知られる、石ノ森章太郎の作品のうち、珍しいと思われるものを紹介します。Wikipediaなどを通じたネットサーフィンでは概要もつかめない作品ということを目安として、下記の作品を挙げました。それら以外にも石ノ森章太郎を語る上で重要だけれどもあまり知られてない作品をご存知の方、あるいはお持ちの方がいらっしゃいましたら、本ページ下部のお電話よりご一報ください!
このたび入荷した石ノ森マンガは、1965年1月から1968年6月まで、『平凡』に連載された『気ンなるやつら』のMUSHI COMICS版(1968年刊行)です。当巻の解説を担当した尾崎秀樹は、本作品を「新しいタイプの青春まんが」と評しています。その構成について尾崎は、次のようにまとめています。
「作者石森章太郎は、まず屋根づたいにいったりきたりできる隣り同志として、山田マリ子(マリッペ)と、六村6ベエ(ダブル6)を設定する。このふたりは、おのおのひとりでありながら、カップルで表されるような仕組みになっている。6ベエ・コーナーとマリッペ・コーナーが読みすすむうちに一つになる同時進行の部分があるが、これなどは全体のイメージをはからずもしめした挿話というべきかもしれない。」
加えて、本作品の連載中に「サスペンス・まんが」との角書き(タイトル外の宣伝文句)が付されていたことについて尾崎は、『気ンなるやつら』は、かならずしもサスペンス本位ではなく、「むしろ日常性の対話に満ちたおもしろさをもっている」と述べています。この特色は、晩年の学習マンガにおける、独創的な史実とフィクションとの結合の仕方につながるように思われます(たとえば、『ドキュメント・コミック 大恐慌―世界経済の鼓動が止まる日』徳間書店、1987年)。
また『気ンなるやつら』の上記の特色との関連では、平成版仮面ライダーシリーズのある一作を思い起こさせます。「仮面ライダー555」(2003年~04年放送)は、ダブル主人公のパートがからみあい、かつ日常の珍エピソードと激しい戦闘が分かちがたく結びついた青春モノであった、と記憶しています。『気ンなるやつら』には、時代を超えて取り上げられる主題がどのように織り込まれているのだろうか、とやはり気になります。
なお、くまねこ堂では、すでに『少年同盟 1 (虫コミックス)』(全3巻セット)( https://amzn.to/2qtLO9O )を出品しています。こちらは「ニュー・ボーイ・スカウト」と銘打たれたサスペンスものです。『気ンなるやつら』とほぼ同時期の作品ですので、あわせてご購入をご検討ください!
小野坂
画集や哲学書など古本の出張買取です!@東京都世田谷区
本日は店主くまきちとフジタンで世田谷区船橋のお客様の元へ出張買取に行って参りました!
今回ご依頼をいただいたお客様、取り壊し予定のアパートの二階にお住まいとのこと。
詳しい名前は言えませんが、「~荘」という建物名に思わず昭和の響きを感じてしまいました(私は平成生まれですけど)。
さて、車を走らせて小一時間。
いただいたご住所へたどり着いた我々は、駐車場にハイエースを停めてお客様のもとへ向かったのですが……。
なんと! 二階への階段が抜けている!?
※イメージ
 ̄ ̄| ∧_∧
 ̄ ̄| ( ´∀`)<!!
 ̄ ̄| ⊂ ノつ
 ̄ ̄| 人 Y
 ̄ ̄| し(_)
 ̄ ̄|
 ̄ ̄|
<ナイ!
 ̄ ̄|
<ナイ!
 ̄ ̄|__
どうやら我々がお伺いする日の朝に抜けてしまったそうで。
ふと蒲田行進曲の階段落ちが頭をよぎりましたが、お客様の助けもあり無事に荷物を降ろすことが出来ました。
優しいお客様に感謝です。。。
お客様は大学で美術を学んでいたようで、お部屋もアトリエとして使われていたようです。今回は和書・洋書の画集・美術展図録のほか、美術評論、哲学、記号学、心理学、現代思想の古本、CD、DVD、コミックを買い取らせていただきました。ありがとうございます!
フーコーやソシュール、ウンベルト・エーコなど専門性の高い本をお譲り頂けるのはありがたい限りです。
そして、無事ケガなく買取を終えた店主くまきちと私フジタンは、その足で御茶ノ水ソラシティの古本市に向かったのでした。
さて、御茶ノ水ソラシティ古本市は11/24まで開催中!
くまねこ堂も文庫、単行本、DVD、CDを引っ提げて参戦中です!
期間中は逐一商品を入れ替え・補充しておりますので、一度ならず二度三度とチェックしてみれば、掘り出し物が見つかるかもしれませんよ!
よろしくお願いいたします!
フジタン
AmazonID決済でのキャッシュレス5%還元につきまして~30年前の『消費税法のすべて』とともに
東京都北区東十条のお宅に買取に行かせていただきました。ありがとうございます!
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このたび、「キャッシュレス・消費者還元事業費補助金事務局」より、「当店は『キャッシュレス・消費者還元事業』対象店舗です!」との通知が届きました。今年10月からの消費増税(10%)に伴いまして、「キャッシュレスでお支払いのお客様に5%還元」とのことですので、お知らせいたします。
Amazonのサイトの「Amazonマーケットプレイスで対象商品5,000万点以上がレジで5%還元」に説明がございますので、下記リンクよりご参照ください。
※Amazonマーケットプレイスで対象商品5,000万点以上がレジで5%還元 https://www.amazon.co.jp/b?ie=UTF8&node=7599068051
現在、くまねこ堂で出品している商品を例にすると、次のようなお値引きになります。
(商品名)大蔵省主税局税制第2課編『消費税法のすべて――くらしを未来を築きます。消費税。』(大蔵省印刷局、1989年)
商品の小計:¥ 21,656
配送料・手数料:¥ 350
合計:¥ 22,006
消費者還元5%:-¥ 1,083
ご請求額:¥ 20,923
となります( https://amzn.to/2CR9Jma )
同書は、1989年4月からの消費税3%の導入を目前にして、同年2月に刊行された大蔵省による消費税法の解説書です。今から30年前に消費税が導入された理由について、大蔵省は「所得水準が上昇、平準化し、社会生活が均質化してきている」から、「国民が公平感を持って納税しうる」税制が必要だったため、といいます。それから30年経ちましたが、このような消費税導入時の理由があてはまるような社会状況でしょうか? 今回の消費増税を批判するにしても、(この本を読んだ上で)導入時の理由と現状とのズレの根拠を揃えるなど、より説得力のある議論ができたのではないでしょうか。
また、個別の商品に間接税をかける(酒やたばこ、など)方法ではなく、ほとんどすべての取引に課税する制度である理由について、大蔵省は貿易摩擦への対応であるとも述べています。30年経って、導入時とは日本を取り巻く経済環境が変わっているわけですから、ここでも消費税導入の理由が現在でも通用するのか、再考すべきだったはずです。むしろ今回の消費増税で貿易交渉との関連で考えるならば、TPP11や日米FTA(※)の発効で輸入関税が引き下げられた(すなわち、財政上の収入が減ることが予想される)分、その埋め合わせに消費増税するのか? という疑問を持つべきだったかもしれません。しかし、10%増税をめぐる議論でこの点が取り上げられたことは、おそらくなかったように思います。
(※)15日の衆院外務委員会では、日米貿易協定の承認案が可決されました。
日米貿易協定案 審議14時間 衆院委で可決、拙速懸念(東京新聞、2019年11月16日)https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201911/CK2019111602000169.html
このように30年前の消費税導入導入時の大蔵省解説には、消費税を考えるための手がかりが詰まっているように思われます。「消費者還元5%:-¥ 1,083」をどのように考えるか、と複雑な気持ちになりつつ、本書の購入をご検討ください!
小野坂
首里城に関する書籍が入荷しました!知られざる首里城再建の歴史!
東京都町田市鶴川のお宅に買取に行かせていただきました。ありがとうございます!
首里城焼失のニュースは日本全国だけでなく国際的にも衝撃をもって受け止められました。そんな中、首里城に関する書籍が入荷しましたので紹介します。まずは、首里城再建をめぐる最近の出来事について簡単にふれたいと思います。
首里城正殿などが全焼した10月31日未明の火災から半月ほど経ちました。アメリカでは沖縄県出身者らによって、火災で焼失した首里城の再建を支援するために幅広く寄付が呼びかけられています。これに対し、沖縄との交流があるアメリカの労働組合のメンバーが、早速100ドル紙幣を寄付したことが報じられました。
※ニューヨークの沖縄県出身者ら 首里城再建へ寄付呼びかけ(NHK NEWS WEB、2019年11月13日)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191113/k10012175431000.html
台湾には、1992年の首里城復元工事に協力した彫刻家の方々がおられます。台湾宜蘭県で彫刻業を営む許錦発さんは今月5日、首里城の復元作業時に手掛けた彫刻の写真を手に、火災現場を訪れています。今回の出来事に落胆しつつも許さんは、「美しい首里城をもう一度見たい。私にできることがあれば協力したい」と語ったとのことです。
※台湾の彫刻家「美しい首里城 もう一度」 1992年復元で彫刻手掛ける 「宝石を不意に失ってしまったよう」(沖縄タイムス、2019年11月10日)https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/495953
なお、首里城の再建に向けた寄付については、那覇市が募っているインターネットを通じたクラウドファンディングを通じて13日時点で、5億円に達したとのことです。
※首里城再建へ 支援金5億円超える(NHK NEWS WEB、2019年11月13日)https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191113/k10012176051000.html
首里城の焼失に驚かれた方も多いと思われますが、私たちは首里城の幾多の再建の歴史や、それをめぐる人々の物語をどれほど知っているでしょうか。このことは、今回の出来事を機にあらためて勉強し直さなくてはならないと思われます。アメリカでも首里城再建のための寄付が集まり、台湾からも再建へ向けたメッセージが届く中では、なおさらその必要があるでしょう。
海外から関心が集まっているということに加えて、もうひとつ私たち本土の日本人が忘れてはならないことがあります。それは、首里城をめぐる歴史に、日本と沖縄との関係の縮図が含まれている点です。琉球王国の居城であった首里城が、もともと「日本」のものであったわけではありません。琉球王国を沖縄県として日本に併合した明治初期の経緯、そして昭和の戦争では日本で唯一地上戦が行われたのが沖縄県であったことは忘れてはなりません。首里城の運命も、その激動の中にあったといえましょう。王国の城でなくなった首里城は、明治期を通して急速に荒廃していきました。そして、太平洋戦争中の沖縄戦で陸軍の司令部が置かれた首里城は、日米両軍の激しい戦闘に巻き込まれ、建物は焼失し、多くの文化財が破壊されました。この被害はきわめて深刻で、戦後の首里城再建は、1992年まで続くことになったのです。
首里城をめぐる歴史について上記のように述べたのには理由があります。それは今回紹介したい本が、上記の概略的な話から抜け落ちてしまっている、大正末期から昭和初期(1920年代半ばから1930年代初め)にかけての首里城再建に向けた人間ドラマを扱った著作だからです。その著作とは、ノンフィクション作家の与那原恵氏によって書かれた、『首里城への坂道――鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像』(筑摩書房、2013年)です。
本書の冒頭で与那原氏は次のように述べています。本書の導入として重要な部分と考え、下記に引用します。
「首里城は大正末期に取り壊されることが決定していた。そのとき城は琉球王国崩壊から40数年をへたまま、くずれかかっていた。ところが、香川生まれの鎌倉芳太郎という琉球芸術を研究する20代半ばの青年が、取り壊し阻止のために動くのだ。そのとき彼に、なにより城にとって、さまざまな幸運が一瞬重なり、難をのがれることになる。直後に首里城の保存が決まり、『国宝』の指定を受け、昭和初期には大々的な修理もなされ、城はよみがえった。
それなのに、そのあとの戦争が何もかも、ほんとうに何もかもを破壊してしまったのだ。」
こうした知られざる人間ドラマにふれるため、あるいは与那原氏が冒頭で予告した幸運が重なった一瞬を再訪するためにも、本書を手にとっていただければと思います。その上で、沖縄戦の悲劇、ひいては明治初年の琉球処分以降の近代日本について、あらためて問い直すきっかけになればとも思います。近日中に出品する本書のご購入もご検討くだされば幸いです。
小野坂
☆明日から開催☆御茶ノ水ソラシティ古本市に参加致します!
ふう~~~!!!明日からの催事に向けて、
沢山の本、CD!準備いたしました
外が暗くなるのがだいぶ早くなりましたね!
車のタイヤがパンクしない程度にもりもりに積んでおります
前日の今日は商品を車に積んだり、絵が上手なくまねこスタッフのHawaiiと、本日から出勤の新人さん
(!)スタッフが、いい感じのイラスト付きのPOPをつくってくれました~っっ
第4回 御茶ノ水ソラシティ古本市
日時 2019年11月15日(金)~11月24日(日)
場所 御茶ノ水ソラシティプラザ 千代田区神田駿河台4-6
JR御茶ノ水駅 徒歩1分
東京メトロ新御茶ノ水駅聖橋方面改札直通です!
ロケーションの雰囲気は、お散歩コースに最適!!
過去参加記事もご参考になればうれしいです
それでは、明日から皆さまのお越しをお待ちしております!!
かこさん
東京の街歩きの本!港区高輪のお客様より
本日は港区高輪のお寺様より、ビジネス書、実用書、学術書、白洲 正子等の書籍をお譲りいただきました!ご依頼ありがとうございました。
私、お寺様に出張にお伺いしたのが初めてだったので、とても新鮮な気持ちで同行させていただきました。。
くまねこ堂はこれまでも関東一円にごさいますお寺様、何件かお伺いしております!!
(本でも古道具でもご依頼をお受けしたことが幾度もありますよ!)
全国のお寺様、神社様、書籍道具のご整理の際はどうぞよろしくお願いいたします
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お譲りいただいた本で、気になる本がありました。
「焼き餃子と名画座 わたしの東京 味歩き」平松洋子著
神保町でカレー屋めぐり。
代々木上原でドーナッツをほおばる。
南千住で鰻に並び、
湯島で一杯ひっかける。
町から町へ 味から味へ。
平松さんの毎日。
たいせつな味の記憶。
人気エッセイスト平松洋子さんが、東京で見つけたとびきりの味をご案内。近所の落ち着く喫茶店、さくっ、じゅわあと噛み締める揚げたてのとんかつ、うちわ片手につつく下町のどぜう鍋、気持ちよく飲んだ後に夕風に吹かれながら歩く古い商店街……etc.さまざまな味の記憶が綴られたエッセイ集。ふらっと東京の町にでかけたくなる一冊です。(Amazonより抜粋)
私、東京の端側出身なのですが、そう!!そうなんですよ!
東京って街並みが結構昔ながらの雰囲気があるところ、多いですよね!!!
ビルとかも多いんですけど、一歩小道に入ると野良猫が歩いてたり、
お地蔵様がいたり。
イケイケな面のTOKYOも好きですが、
のんびり和やかな東京も好きです。
くまねこ堂の事務所はよくテレビでも紹介される
北砂商店街が近いんですよ~~
お惣菜とかめっちゃお安くてにぎわっててザ!下町です。
いろんな東京を愛でたいですね
かこさん
絶版マンガなど、大量入荷!
いつもくまねこ堂ブログをご覧いただき誠にありがとうございます
先日、最高でマンガ4万冊をお持ちになられていたというお客様よりご依頼をいただき、千葉県山武市まで出張買取に同行させていただきました。お客様はすでに断捨離の最中のようでして、新しめの本は先にご処分をされたご様子でしたが、それでも優に2万冊はあると思われる巨大本棚よりバーコードのないマニアックなマンガを中心にガンガン買取をさせていただきました!
絶版マンガ、どおくまん、横山光輝、平田弘史、水島新司、さいとう・たかをなど懐かしの昭和漫画作家の名作を大量に買取いたしました。誠にありがとうございます!
「ドカベン」や「あぶさん」でおなじみ水島新司と「エースの条件」でも原作を書いている花登筐による「銭っ子」も全巻揃って入荷いたしました。未だに絶版で入手困難のようですね。
どおくまん作品も大量入荷。やった~!クエックエ~!写真に撮りきれませんでしたがまだまだございます。
他にも「ギャンブルレーサー」「赤いペガサス」「処刑列島」などなど読みたいマンガ多数でした~。
絶版漫画・貸本漫画などの買取はぜひくまねこ堂へご用命ください!昔の絶版漫画、貸本漫画、古い少年向け読み物をお取り扱いしています。古い漫画は状態の良いものがめずらしく、思いがけない値段がつくことも…漫画のほか、直筆原稿やサイン色紙なども買取させていただきます。お問い合わせはお電話またはメールフォーム、LINEにて、お気軽にどうぞ。スタッフ一同心よりお待ちしております
56さん
旧日本陸軍の軍医のご遺族の方より、数点の文書をお譲りいただきました!
先日、練馬区旭町のお宅に買取に行かせていただきました。ありがとうございます!
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先日、とある旧日本陸軍の軍医のご遺族の方より、数点の文書をお譲りいただきました。履歴書が大半でしたが、その中に興味深い書簡が一通含まれていました。東京にいる差出人軍医の人物から、おそらく彼の実家と思われる長崎へ送られたものです。ただ、この場では送受信者について詳しく記述することは差し控えます。何卒ご容赦ください。個人が特定されない形ではありますが、その書簡の内容を紹介します。
冒頭、(※1942~44年のいずれかの)3月6日付の書簡のため「漸く春めいて来ました」と時候の挨拶のように始まりますが、「決戦下各相の動きも必勝」へ向けた動きを続けている、との記述が続くように明白に戦時中であることがわかります。さらに読み進めていくと、戦時下の暮らしの窮乏がうかがえます。この書簡中には、「御承知の如く都市食糧逼迫は予想以上にして今昔の感に堪えません。主食は糠にしても食ひ延して居ります」とあるように、都市の食糧供給が思ったより深刻だと驚いている様子が見られます。
(※)東郷平八郎の肖像の5銭切手が使用されていますが、これが発行されていたのが1942年~44年ということから、年号を推定しました。
とはいえ、戦争は終わる気配がありません。この書簡でも、一層戦時色が濃くなっていく様子がうかがえます。まず、「今や都市疎開は切実の問題として浮び上つて来ました。強制命令に迄発展せんとして来て居ります」から「新学期から当分二人を御預り願え」ないか、と長崎の実家に宛てて書き送っていることが注目されます。それでは、差出人である軍医は、我が子2人の長崎への疎開がどれほどの期間になると考えていたのでしょうか。それについて軍医は続けて、「近く予想される異動時期には再び家を空けて単独出動せざる可らざる状勢にありますから思ひ切り二、三年間御膝下に委託致し度き所存ご賢察下さい」と述べています。この手紙の時期は明確な手がかりだけでいえば、1942年から1944年のどれかの3月6日ですが、食料供給の危機や長期の学童疎開が話題となっているわけですから、1942年とは考えにくいでしょう。仮に1943年だとしても、そこから思い切って2、3年は疎開させようという内容について、どのように考えるべきでしょうか。
当時の人々は1945年8月に戦争が終わることを知った上で生きていたわけではありません。この書簡が映し出しているのは、戦争終結の展望が見えない不安でしょうか。はたまた戦時が日常となってしまった日本人一般の感覚を表現したものでしょうか。もし後者の意味でとったならば、冒頭の時候の挨拶から間髪おかずに、各大臣らが決戦に向けて動いていると続いていることもあわせて、戦時の日常化を感じさせます。
▲佐伯矩編『戦時献立の栄養価』(国民精神総動員中央連盟、1940年1月)。国内の貧困問題と対外的な武力行使との関連性は、緒方貞子『満州事変』(岩波現代文庫、2011年、初出1966年)の分析が鋭い。
実は戦時中だからこそ、日常生活への関心が高まるという一面もあります。とりわけ、人々の身体を形づくっていく食の問題は、官民を挙げて盛んに研究されていました。ついさっき弊社書庫で発見したのですが、佐伯矩編『戦時献立の栄養価』(国民精神総動員中央連盟、1940年1月※)は、「平時の生活には……甚しきは毎日の食生活が安泰であり得ることにすら感謝の念を忘れ勝ち」な傾向があるとの指摘から始まっています。その上で、戦時だからこそ栄養効率の改善は単なる私生活の問題ではなく、「食の私的生活と公的生活を合致せしむる」必要があり、本来は平時から考えておくべきものであると、同書は説いています。
(※)編者の佐伯矩は、日本の栄養学の祖と称される人物で、この分野での国際連盟における活躍で知られています。
このように、「平時と戦時、公と私の境界線を考え直すべきだ!」との関心に基づいて栄養問題が議論されていたとすれば、上記で紹介した書簡で書かれていた「食糧逼迫」も、単なる物資欠乏の懸念以上の意味合いを含んでいるのではないでしょうか。まして軍医によって書かれたこともあわせて考えればなおさらです。戦時と日常が混ざり合った情景をこの書簡から感じたことは、あながち間違いではないのかもしれません。
小野坂
※誤字脱字につきましてお詫び申し上げます。後日の修正となり申し訳ございません(2019年11月2日)。