匠の技:雛道具、極小の美

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昨日の記事にちなみまして、今日はおひなさま番外編です。

おひなさまの主役といえばもちろんお人形ですが、
人形たちを彩る名脇役、小道具の存在も忘れてはなりません。
特に江戸時代には、大名や豪商などの命(めい)により、
名職人さん達の手によって大変精巧で手の込んだ物が作られました。

たとえばこちらは、徳川11代将軍・家斉(いえなり)公お好みの品々と
伝えられている銀細工だそうです。
金や水晶、珊瑚も使われ、飾り物と雛道具が揃います。
どうでしょう、この精緻で見事な出来栄え!
(「日本の旧家 雛めぐりの旅」より)

 

 

こちらも、徳川宗家に伝わる雛道具だそうでございます。
大きいものでも高さ7センチ以下、細密で美しい金蒔絵の細工には
ため息しか出ません、、、
(「日本の旧家 雛めぐりの旅」より)

 

ちなみに江戸時代の高級雛道具&芥子雛(けしびな・ミニサイズの雛のこと)といえば、
上野池之端にあった「七澤屋(ななさわや)」というお店が代表格でありました。
将軍家大奥を始め、江戸在住の各大名家、富裕な町人階級の間で殊に珍重され、
そのお値段は「其値(あたい)は実に世帯をもつより貴(たか)し」
伝えられるくらい、高級だったのだとか:kaomoji3:

しかしそれほどまでの栄華を誇った七澤屋も、
江戸幕府の瓦解で多くの得意先を一挙に失ってしまったとみえ、
明治維新とともにあっけなくその終焉を迎えてしまったそうです・・
そして誇り高いその職人集団も、一時期他店へ移った形跡こそあれ、
やがて姿を消してしまったそうです。
(「芥子雛と極小の雛道具・玩具たち/「緑青」Vol.27)」より )

骨董屋という職業柄、そのうち七澤屋製のお雛道具も
入ってくるのだろうなあとワタクシ期待しておりまして
(不思議とこうやってブログに書くと大体入ってくるので、きっとそのうち・・(笑))
年を経るごとにちょっとずつ、お雛様のお飾りや段を増やしていくのも
また楽しそうです。

こんなところでも、趣味と実益を兼ねられる
まこと楽しいお仕事でございますね 

 

参考文献: 

 


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