超絶技巧の根付師・森田藻己の弟子、深井藻壽(5)


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(続きです)

今回お譲りいただいた中でも非常に興味深かったのが、
深井藻壽が実際に使っていた印です。
「深井」「ふか井」「藻壽」など数種類ありました。

蓋を開けると、白檀のなんとも良い香りが漂います。

 

側面に、藻壽の銘が彫られている物があります。
こちらは年代も特定できます、「庚辰(かのえたつ)」というのは
昭和15年だそうです。
・・これを手のひらに載せて初めて見たとき、
その文字の細かさと美しさに思わず息を呑みました、
当時の藻壽の、彫り師としての力量が伺えます。
画数も多い難しい字を、こんなに小さく美しく彫れるなんて、
一体どれほどの技術を要するのでしょう・・

 

こちらの印も年代が特定できます(画像では見づらいですが:ase1:)、
「戊寅(ぼいん)」と彫られており、これは昭和13年だそうです。
そしてよく見ると、こちらの印には「藻壽刻」ではなく
「壽藻刻」と彫られているんですね!
最初の「藻壽」印が昭和15年の物ですから、
「藻壽」と名乗る前に、「壽藻」と名乗っていた時期もあったのでしょうか。

(続きます。次回最終回です。)


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