「没後100年 宮川香山」展に行ってきました!2


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昨日の記事に引き続き、サントリー美術館で開催中の
「没後100年 宮川香山」展をご紹介させて頂きます。

さて、今回の展覧会で私にとって一番の収穫だったのは、
「高浮彫」以外の香山作品の素晴らしさも堪能できたことでした。
香山といえばどうしても高浮彫のイメージが強かったのですが、
香山は明治十年代半ば頃から、真葛焼の主力製品を
陶器から磁器に切り替えていき、磁器にも優れた作品の数々を残したのだそうです。

香山は真葛窯の経営を二代目に継がせた後、
自身は古陶磁や釉薬の研究に没頭し、新たに釉下彩などの作品を次々と発表して、
「明治日本の力」を欧米に知らしめました。
この頃の欧米では、釉下彩や窯変釉や結晶釉などへの評価が
されていこうとする最中であり、まさに香山はこれをいち早く
取り入れていったのだそうです。


「青華蟹図平花瓶」宮川香山/明治時代中期~後期/田邊哲人コレクション

当時香山の作品は、海外の陶磁器メーカーにも大きな影響をおよぼしました。
あのロイヤルコペンハーゲンとも、万国博覧会を通じて影響を与え合ったそうです。
このコバルトを用いた美しい作品からも、その様子がうかがえます。

側面の3匹の他に、見込みにも2匹のカニさんがいて、可愛かったです(^^)

 

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「釉下彩盛絵杜若図花瓶」宮川香山/明治時代中期~後期/田邊哲人コレクション

「薄くやわらかな花と、生き生きと伸びる艶やかな葉の質感の違いを、
磁器の成形と釉下彩の発色で実現させている点が注目される」(図録より)
薄い紫色が印象的な、非常に気品ある優美な美しさで、
香山がこういう作品も作っていたことに驚いてしまいました。
その淡い美しさは、ともに帝室技芸員だった板谷波山
同じ空気をまとっているかのように感じられました。

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「釉下彩白盛鶏図大花瓶」宮川香山/明治時代中期~後期/田邊哲人コレクション

今回の展覧会で一番最後に展示されていた作品だったのですが、
立体的に表現された鶏の迫力といい、色や絵柄の美しさといい、
圧倒されてしまいました。
「鶏の体を表現している釉下の白盛は、白の重なり具合に
微妙に変化を付けることでその羽根などを立体的にそして繊細にあらわしている。
高い技術がなければ表現できない手法である。
また鶏の目や脚には発色させることが難しい黄色の釉下彩を使用しており、
このことからも香山の技術の高さをうかがうことが出来る。(図録より)」

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記事の最後は、香山自身の言葉で締めくくらせていただきたいと思います。

「輸出品、輸出品と言って、特別に外国向けの品物を作るように思われるが、
 私らにそんな区別はない。
 私はどこまでも日本固有の物を保存したいが一念である。
 日本人は日本特有の美しい物を作れば良い。
 真似事をしたからとて、外国人は見てくれん。
 中国や西洋陶磁の真似をせず、輸入された品位に欠ける材料などを
 安易に多用せず、そして転写や印判ではなく、あくまで筆で描いた
 純粋の日本が良い。」


宮川香山(1842 – 1916年)

昨日と今日の記事は、展覧会の図録とチラシと音声ガイドを参照しながら
 書かせて頂きました)


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