買取事例
驚きから深みへ―成田聡子「えげつない!寄生生物」のご紹介―
GWも最終日です。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
【くまねこ堂はGWも休まず営業しています!即日出張買取にも伺えます!🚙】
GW中に帰省されている方も多いかと存じます。ご整理・お片付けをお考えでしたら、実家の書籍や様々なお品物、写真に撮ってくまねこ堂のLINE査定にお送りください📷
LINE査定に関しましては、以下のリンクにご案内があります。
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もちろん、メールやお電話からもご相談いただけます!
さて本日、朝眩しさに目が覚めると、まだ5時台でした。
明るい季節がやってきています。日陰に生きる自分としては、身構えて備える所存です。そのような気分の自分でも、わくわくできるような以下の書籍を本日はご紹介します。
成田聡子「えげつない!寄生生物」(新潮社・2020年)です。
「はじめに」において成田氏は、「本書では、寄生の中でも、宿主をマインドコントロールし、自己の都合の良いように操る技をもつ選りすぐりの寄生生物たちをご紹介します」と述べています。
どきどき!!期待させるお言葉です。
様々な「えげつない!」寄生生物が登場しますが、今日のブログではハリガネムシについて記述した部分をご紹介します。
ハリガネムシはカマキリの腹にいて、宿主を水に向かわせる生き物として、何だか有名な気がします。
以下本書の記述をまとめますと、
ハリガネムシは水の中で孵化し、イモムシのような幼生になります。カゲロウやユスリカなどの水生昆虫は、子供の頃は水の中で生活をしていますが、ハリガネムシの幼生は彼らに食べられるのを待っています。彼らに食べられると、その腹内部の適切な場所で殻を作り休眠した状態になります。腹に休眠したハリガネムシの赤ちゃんを抱えたまま、カゲロウやユスリカが羽を持った成虫になり、陸上での生活を始め、それをカマキリなどの肉食昆虫が食べます。すると、ハリガネムシの赤ちゃんは目を覚まし、カマキリの腹で養分を吸収しながら成長します。そして繁殖能力も持つようになると、水辺には自分では決して行かないカマキリを水辺に誘導します。水に落ちるとハリガネムシはカマキリの腹から出てきて、水の中で交尾の相手を探します。一方のカマキリは溺れて死んでしまいます。交尾に成功した場合は、また水中にハリガネムシの卵が産み落とされます。(p8‐p10)
以上をイラストにしているページはこちら。
きゃわいらしい絵ですー💕
自分はあまり詳しくは知らなかったのですが、ハリガネムシはカマキリに直接寄生するのではなく、カゲロウやユスリカの腹にいる段階があるとのことでした。面白いです。
交尾や誕生を水の中で行うハリガネムシが、なぜカゲロウやユスリカからカマキリという二段階を踏み、最終的に陸上で生活するカマキリを水中に向かわせて水に戻るのか、興味深いです。
また、どうしてカマキリを水中に移動させるのかについては、2002年フランスのチームのコオロギを使った実験が参考になるとされています。ハリガネムシに寄生されたコオロギの行動実験により、寄生された昆虫は水それ自体に近づくように仕向けられているのではなく、水のキラキラした反射に反応し飛び込むようにされているのではないかと推測されたとのことです。また、ハリガネムシに行動操作を受けているコオロギの脳内でだけ、特別に発現しているタンパク質が見つかり、それらのタンパク質は、神経の異常発達、場所認識、光応答にかかわる行動などに関係するタンパク質と似ていたという報告も紹介されています。(p11‐p13)
加えて、この本では、水に飛び込んだ昆虫は、川に生息する魚の貴重なエネルギー源になっているという指摘もされています(p13‐p14)。これは興味深かったです。寄生生物はしっかりと生態系の中に組み込まれており、それがいなければやはりその営みには変化があるのです。
例えばテレビやYouTubeで寄生する生き物が紹介された時、視聴者である我々は好奇や驚異を持って見ますが、さらにその先、寄生生物の一生や生態系の中でどのような位置にいるのかまで追っていくことはなかなかできないように思います。「すごいなあ」「こわいなあ」で終わってしまう。しかし、この本は、可愛いイラストや宿主生物の一人称の物語ページなども挟み親しみやすくしつつ、研究の成果も紹介して、我々をより広く深いところまで連れていってくれます。そこまで知ってこそ、その生き物に少し触れられたことになるのでしょう、たとえほんの少しであるとしても。
この本を読んで、「人間は自然にやさしくできているだろうか?」などどいった、家電のCMなどは改めて生ぬるいのだなあと思いました。そうじゃない、我々はいつも奪い合いをしているのだ、と。そしてその奪い合いがいかに複雑かということも、この本からまた知ることができて、感慨深かったです。
気温も上がり、木々も繁り、生物を見かけることも増える季節になりました。皆さま、本日紹介した「えげつない!寄生生物」(成田聡子・新潮社・2020年)を読み、人間を含めた生物世界の多様と複雑に思いを巡らしてみるのもよいのではないでしょうか。
本日もお読みくださりありがとうございました。
くまねこ堂では、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
ご処分をお考えの方、またご整理などでお困りのお客さまは、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。いろいろなご提案ができるかもしれません。
お電話またはメールフォーム、LINEにて、まずはお気軽にお問い合わせ下さい!スタッフ一同心よりお待ちしております!
今月は休まず営業しており、GW中も即日出張買取可能ですので、是非ご検討ください!
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コトー
くまねこ堂はGWも休まず営業しています!即日出張買取にも伺えます!🚙
GWも後半ですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
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GW中に帰省されている方も多いかと存じます。ご整理・お片付けをお考えでしたら、実家の書籍や様々なお品物、写真に撮ってくまねこ堂のLINE査定にお送りください📷
以下は先日の買取でいただきました書籍となりますが、書籍の場合はこのように背が見えるように撮影いただければ幸いです。棚にささっている状態でも構いません。
帰省のついでに、パシャパシャ~と撮影いただき、お気軽にお問い合わせいただければと思います!
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コトー
港区・三田へ出張買取に行ってきました!🏃🏻♂️💨 #新刊 #サブカル
【くまねこ堂はGWも休まず営業しています!】
先日は10年以上のお付き合いになるリピーター様からのご依頼で、港区・三田まで出張買取へ行って来ました!
ご依頼主さまは書評を書くお仕事をされているとのことで、きれいで状態の良い新刊本を大量にお譲りいただきました誠にありがとうございます!!
サブカル系や社会学、心理学、紀行やエッセイなど、面白そうな本がいっぱいです!!!
文庫・新書も多数ございました📖
ゴキブリ研究、気になりますね…
ウクライナ、コロナ等、新刊ならではのワードがちらほら。
画像に映っているもの以外にも、アート系の大型本や雑誌などもお譲りいただきました。
この日買い取らせていただいた本の中から、何冊かピックアップして今後ブログでご紹介していきたいと思います📚
(サブカル本は我々スタッフの大好物ですので…😌)
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ポエ
中野区・鷺宮へ出張買取へ行ってきました!📚#絶版漫画 #遺品整理
世間はゴールデンウィークに突入していますね。
出張買取へ向かう途中に築地付近を通ったのですが、朝の10時半ですでにたくさんの店に行列が出来ているのを見かけ、(あぁ、連休なんだなぁ…)と実感しました。
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さて、本日は遺品整理のご依頼をいただき、中野区・鷺宮まで出張買取へ行って来ました!🚚💨
絶版漫画の他にも、レコードやギフト、直木賞初版本、昭和40年代のおもちゃなどをお譲りいただきました!
誠にありがとうございます
藤子不二雄や赤塚不二夫、ジョージ秋山作品は買取先でよく目にするのですが、私は恥ずかしながら、ちゃんと読んだことはまだありません。
遠い昔、子供の頃に連れていかれた寂れた民宿の一角に昭和のマンガたちが大量にあった記憶があるのですが、当時はなんとなく怖い…という理由であまり興味が持てませんでした。
ドラえもんやバカボンやサザエさんなど、アニメ化され老若男女に愛されている作品の原作は意外とトガっているというイメージがあります。
幼き日の私は、なにか怖いシーンを読んでしまったのでしょうか…😧(笑)
大人になった今読んでみたら、面白いのかもしれません。
いつか、昭和のマンガが置いてあるようなレトロな宿に泊まることが出来たら、のんびり読んでみたいな~と思います。
くまねこ堂では、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
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ポエ
『愛蔵版 真・仮面ライダー/序章 超全集』(小学館、1992年)が入荷しました。
くまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
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今回は、不滅のヒーロー、仮面ライダーに関する書籍が入荷しましたので、それらを紹介します。どう不滅なのかについては、最近の記事では次のようなものがあります。
※「仮面ライダーはどういう死に方をするのか?」藤岡弘、の問いに答えた、石ノ森章太郎の忘れられない一言(文春オンライン、2023年4月22日)
https://bunshun.jp/articles/-/62076
ところで、現在公開中の映画の「シン・仮面ライダー」だけではなく、タイトルにShinと読む部分を含む仮面ライダー作品が複数あります。たとえば、以下はご存じでしょうか。
「てれびくんデラックス」というシリーズの1冊、『愛蔵版 真・仮面ライダー/序章 超全集』(小学館、1992年)です。表紙のバッタ人間が、本作品の主人公です。
彼には子どもがいます。仮面ライダーにおいてタイムトラベル抜きで仮面ライダー親子が登場するのは、意外に珍しいかもしれません。単に見た目だけではない生物表現の追求、すなわち仮面ライダーが生殖する人間であることにこだわった作品であることが、ここからもうかがえます(そのため、作中にそのようなシーンが存在します)。
あわせて視聴をお勧めしたい作品として、同時期のテレビシリーズの、仮面ライダーBLACKを挙げたいと思います。こちらの愛蔵版も入荷しています。
もしかすると、BLACKでやるはずだったのは、真みたいなBLACKだったのかもしれません。実際、BLACKの原作漫画(こちらはBlackと表記)の主人公の見た目は、黒いバッタ怪人そのものです(黒くてグロい!)。とすると、真みたいなBLACKは、2022年公開の仮面ライダーBLACK SUNで実現した、といえるかもしれません。
※仮面ライダーBLACK SUN公式サイト
https://www.kamen-rider-official.com/blacksun/
BLACK、Black、BLACK SUNについては、以前の投稿をご覧くだされば幸いです。
※石ノ森章太郎『仮面ライダーBlack 少年サンデー版』全6巻(小学館、1988-1989年)が入荷しました(くまねこ堂古書ブログ、2022年9月6日)
https://www.kumanekodou.com/30933/
小野坂
片付け業者様からのご依頼で出張買取に伺いました!
本日もくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
先日は東京都江戸川区に片付け業者様からのご依頼で出張買取に伺いました。
ゲーム攻略本、レコード、レトロゲーム、PCゲーム、ニンテンドー64、5円引きブロマイド、昭和のおもちゃ、文学初版本、PC技術書、学習参考書などを買取させていただきました。
誠にありがとうございました。
解体に伴う片付けということで、お家に眠る様々な品物を拝見させていただきました!
レゴブロックです!
子供の頃、これで狂ったように遊びまくっていたのでとても懐かしい気持ちです。
レゴブロックは中古市場でも人気で、特にミニフィグ(人形)は良いお値段で流通しているようです。
このミニフィグですが私はあまり数を持っていなかったので、その運用にはいつも苦労していた記憶があります。
山奥の過疎集落に伝わる怪しげな秘祭をテーマに組み上げていたときに適当なミニフィグを所持しておらず、仕方なく消防士とTVクルーで秘祭を執り行ったのは良い思い出です。
くまねこ堂では古本、CD・DVD、レコード、古いおもちゃ、切手、古銭、美術品、骨董品など幅広いジャンルの品物を同時に査定することができます。
個人のお客様はもちろん業者様も大歓迎でございます。
ご処分ご整理でお困りのお客様は是非一度お電話やLINE、メールにてお気軽にお問い合わせくださいませ。
スタッフ一同ご依頼を心よりお待ちしております。
トリ
千葉県茂原市に買取出張で伺いました
くまねこ堂はGWも休まず営業しています!
本日、千葉県茂原市に買取出張に伺いました。
先週も伺ったお客様で、前回買取きれなかった物を頂きました。
今回は、諸星大二郎、内田善美、どおくまん、SF、ミステリー等のコミックセットの他に
切手、ハガキ、洋酒、洋食器もいただきました。
お母さまの生前整理でお呼びいただいたので大量のものを買い取らせていただきました。
くまねこ堂は、家ごとの整理も承っています。
古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
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小野寺
「岩合光昭/海からの手紙」
岩合光昭著「海からの手紙」です。
岩合光昭が3年をかけ、世界のあちこちの海を舞台とし、海と陸との関りのかたちを動物写真としてまとめた写真集です。
海とそこで生きる動物の姿が映されています。
岩合光昭といえば、今では、猫の写真家として第一人者ですね。
彼が撮る猫たちは、自由でのびのびしていて、ふてぶしくて、ありのままの猫の姿でいます。とても可愛いらしいです。
私はテレビもYouTubeもほとんど見ませんが、岩合光昭の『世界ネコ歩き』だけは見るほど、岩合光昭が撮影し構成される猫たちの世界が好きです。
当書はまだ有名になる前の岩合光昭が『アサヒグラフ』に企画を持ち込み、シリーズ化され、のちに一冊にまとめられた、彼の初めての「野生動物の写真集です。
平和な猫の写真集とはちがった自然の過酷さ強さが映し出されていています。
オットセイの死体を啄むミナミオオセグロカモメ、イワトビペンギンの営巣地、カヌーで海を渡るアスマット族、雪原を走る麝香牛の黒い群れ、アフリカから南極まで様々な海。
宙を飛ぶ無数のイカ「イカの飛行」の写真は、世界で初めて撮影されたものでイカが宙を飛ぶなんて!っと学者達を驚愕させたようです。
記載されている岩合光昭の解説を読みながら写真を眺めていると、壮大な冒険の物語を読んだような、あたかも壮大な旅をしたような気分になります。
ここ最近出会った書籍の中で一番良かったです。
ブログを書くために読んだのですが欲しくなってしまいました。
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寺
「春の先の春へ 震災への鎮魂歌 古川日出男 宮澤賢治「春と修羅」をよむ」紹介-声に導かれてー
日が長くなってきて、季節の移ろいを感じます。
皆さまいかがお過ごしですか。
本日は以下の書籍をご紹介します。
「春の先の春へ 震災への鎮魂歌 古川日出男 宮澤賢治「春と修羅」をよむ」(宮澤賢治・古川日出男著、左右社、2012年)です。
この本では「春と修羅」の中から5編が収録されています。美しい装丁の本を開くと、賢治の詩が現われる。その中から「報告」を引用します。
さつき火事だとさわぎましたのは虹でございました
もう一時間もつづいてりんと張つて居ります
このような詩を読んだ時、やや怖さを覚えます。「火事」という荒々しいもの、悲惨をもたらすもの、無力感を感じさせるようなものが、「虹」だったという。それは「りんと張」っている。その虹の情景を思うなら、なんて静かなんだろう。でも、逆に「虹」も「火事」かもしれないと思ってしまう。緊張感のある美しさを持ったものが、本性を見せた時には、手がつけられないような暴力性を溢れさせるのかもしれない。
そんなことを思って、ぞっとするのです。そしてこの詩は怖いことを、平気で、きれいに言ってしまっているからより恐ろしい。「ございました」「居ります」の丁寧がその感じを強めている。こわいこわい。
我々の生活の中で、何かが豹変するような怖い瞬間があるのだろうと思わせる、そんな詩です。
私はこの本を開いてたまたま目に入った詩からこのような印象を受けましたが、それはまた違うものになり得るはずです。この書籍にはCDが付属しております。古川日出男などが、賢治の詩を読んでいる声が収録されています。
声。その力は我々を遠くへ連れていくでしょう。古川は語ることの力を信じる作家だと言われるように思います、この本の作りにもその古川の特徴が表れているように思います。
CDに録音された声に語られることで我々はきっと衝撃を受けるのでしょう。声に宿る魂に捕まえられるのでしょう。そのような経験ができるのもすばらしいかと思います。
「春の先の春へ」という名前になっています。花が咲き若葉の芽吹く今、湿り気を持った風がくすぐる今、改めて賢治の詩に出会い心奪われ、そして、声の力で、春の先の春へ、まだ見ぬところへ、行ってみるのはいかがでしょうか。
くまねこ堂では、古本やDVD/CDの他にも、古道具や骨董品、アクセサリー、切手、万年筆、レコードや古いおもちゃなどなど、様々なお品物の買取も行っております。
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本日もお読みくださりありがとうございました。
コトー
“直し人”への憧れ~「直す現場」のご紹介~🔧
最近当店で出品した本の中から心惹かれる一冊がありましたので、ご紹介したいと思います。
「直す現場」絵と文・百木一朗 (2011年)です。
こちらの本は、著者が京阪神地域のいろいろな修理・点検・整備の現場を取材したもので、1981~1982年にプレイガイドジャーナルで、1999年から2002年に大阪人に連載されていたそうです。
目次を見てみると、ジーンズ、おもちゃ、自転車などの身近なものから、瓦の葺き替え、エレベーターの点検、水族館のメンテナンスなどかなり大掛かりなものに関わる現場まで、色々ありますね。
まず気になったのは、当店でも馴染みの深い本の修理。
図書館の製本室の様子が描かれています。
最近では、内部に修理部門を持たず、職員さんの応急処置で済ませてしまう図書館が多いそうです。
こちらはわりとよく見かける、自転車修理の現場。
パンクぐらいなら自分で直せるぜ!という方も結構いますが、私は自力では全く何もできないので、前カゴや鍵をつけかえるだけでも自転車屋さんに頼ってしまいます…(笑)
待っている間、作業の様子を見ているのは面白いです。
こちらはプリンターの修理。
冬はプリンターの調子が悪くなりがちらしく、くまねこ堂で使っているプリンターもついこの前までだいぶ機嫌が悪い日々が続いていました。朝来たら、まずプリンターを目覚めさせる作業から入っておりました(笑)最近は暖かくなってきたので、だいぶ元気に働いてくれています。
プリンターなどの機器の修理の場合は、モノを持ってきてもらうより現場に出向くことが多くて、相手先に行くと故障して怒っている人か故障させて申し訳なさそうにしている人かの二手に分かれる、と書かれていて興味深かったです。前者にならないように気を付けよう…。
こちらは表紙にも使われている、靴の修理の現場の様子。
この本では全編を通して“人”(本文では直し人、とあります)の姿は描かれておらず、このような点線で立ち位置が示されているのみです。あくまで、現場の様子が主役!という姿勢がまた、職人っぽい渋さがあって素敵です。
どうして私がこの本に惹かれたかといいますと、それは私が絶望的に手先が不器用だからです。
モノを作ったり直したり出来る人への憧れが、めちゃくちゃ強いのです。
こういうのはきっと生まれ持ったセンスなので、私は一生“直し人”の側へはいけないんだろうなと思います。
いいなぁ、器用な人たち…
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
ポエ
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